私が捨てた過去の物
私、とりもと、齢30代後半の女性であります。
独身時代は、給料が入れば服や靴を買い、手頃なアクセサリーを買い、本やゲームを買っては興じ、集めることに幸せを感じていました。
宵越しの金は持たねえ派のオタクでした。
しかし、その後結婚して生活が変化するとお金の使い方が一変します。
出産後、体調を崩して退職したことも大きく影響しました。。
これからは、「一家の健康に関わる食事や衛生環境、そして子供達の将来の教育費にお金をかけよう」と決めたのです。
自分の服飾品、漫画・ゲーム・グッズなどへの興味は急速に薄れ、「今の自分に必要な物だけが手元にあればいい」と考えるようになりました。
「一度手に入れたものを手放すなんてありえない!!」と思っていたはずの物も、実際にちゃんと使っているか?といえば全くそうではありませんでした。
ただ保管しているだけであって、それは放置しているのと変わらなかった。
なぜ私はこれをほこりまみれにしてまで持っているのだろう?
手に入れた当時の情熱は、今はもう悲しくなるほど皆無なのに。
逡巡した末、何ヶ月もかかってやっと自分の本心に向き合い、売れるものは売り、かつて愛していたグッズを全て手放しました。
自分で放置していたくせに、手放した時は身を切る思いでした。
2次元に没頭している時間はすごく楽しかったです。
嫌なことは何もかも忘れられました。
私の愛した過去の全てよ、ありがとう。さようなら。
もうそんなに持たなくていい
そんな紆余曲折があって、今は大体必要最低限の私物で暮らしています。
普段着は着心地の良いものを季節ごとに2~3組、靴はスニーカーとパンプスとレインブーツの3足、本は図書館を主とし、心から欲しいと思った物を購入するのみ。
大好きな物を得る喜びも、手放す苦痛も、同じくらい大事。
大事だからこそ、ちゃんと選びたいし、活用したい、使い切りたい。
生活が続く限り、「もうそんなに持たなくていい」という気持ちで、物と付き合いたいのです。